徒然草

徒然草

徒然草 夢の国はディズニーだけじゃなかった。

夢の国って、ディズニーランドしかないと思ってたけど、違ったみたいだ。

 

「香港、行ってみるか」

上司の一言で行くことがふわっと決まった。仕事を始めてから、出張に対して特に気張ることもなくなっていたけれど、香港だもの、高揚する。
無論、距離的に近いし同じアジアだしそこまで海外感が少ないの大いにわかるのだけれど、パスポートで身分をチェックしないと行けない場所、ある意味責任を持ちながら足を運ぶところにいささか緊張感はつきものだ。

 

着いた香港はネチッこかった。店頭の魚やぶら下がる豚、そこを行き交う車の排気ガスが混じり合った匂いが体を覆い、着ていた無印Tも香港に染まっていく。
街歩きは酔う。圧倒的なカラフル高層ビルで首を上げては足元の凹凸に首を下げ、奥行きがつかめない地形の高低差も追い打ちをかけ、三半規管が白旗を上げた。(スタバのアイスコーヒーは何度も美味しかった)

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香港に行ってよかったコトはざっくり2つ。

1つはタイトルの発表を聴けたコトだ。タイトル獲得って日頃の業務に付随してくるものだ、とここ数年でやっと理解できるようになった。(それまではアワード受賞を目的に仕事をしていたし、1年目のとき20歳ぐらい離れた上司に受賞目的で仕事したいので仕事くださいと馬鹿みたいな話をしていたことがとてつもなく恥ずかしい)

「ゴールド」と言葉を聴いた瞬間は覚えているのだけれど、そこからの記憶がシャッターを押したフォトストックのように、断片的だ。ステージからの景色はずっと覚えているだろうし、異様な鳥肌も忘れない。写真撮影時に無意識に上司の腰に手を回してしまったことをこっそり赤面したことも忘れないし、何よりも一緒に頑張ってきたお客さんの安心した顔にお鼻がツーンとなったのはこの仕事にジョインさせてもらってよかったなと改めて思った次第だ。

もう1つの部門でも「シルバー」を受賞した。自身のPJ名を聞いたときはやっぱり興奮状態でやらなきゃいけなかったコト(写真撮影)も忘れてしまった。
(余談だが、受賞トロフィーはとてつもなく重かった。物理的要素の「重み」からメンタル要素の「重み」へ。触覚の誤読はストーリーのはじまりであり、自分のコミュニケーションテーマになった。)

 

香港に行ってよかったもう1つの理由。自分には何ができていたのか、と振り返るコト。恥ずかしいけれど、俗に言う自分探しだったのかもしれない。仕事をこの先続けていけるのかと懐疑的に思っていた最近だったけれどやっぱり面白いし、これからも続けていきたいと思うようになった。続ける上でのテーマも見えてきたし、それを企画実行成果も上げて胸を張って表彰台に立とうと思ったし立てると思った。

ガッツポーズもしたけれど、もっともっと血管が浮きでたガッツポーズができるように。ガッツポーズのあとにはお客さんとハグできるように。苦手なことも、苦手じゃなくなるように。得意でスキなところも、もっと得意でスキになるように。

 


あっという間だった夢の国、香港。
ネチッこい匂いは消えないように保管しておきます。

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という徒然草までに。